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先物でどうやって儲ける?
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先物取引(さきものとりひき)とはいわゆるデリバティブ(金融派生商品)の一つで、価格や数値が変動する各種商品・指数について、未来の売買についてある価格での取引を約定(やくじょう)するものを言う。対義語は現物取引。
概要
本来は、価格変動の影響を避けるための手段(リスクヘッジ)として利用されるが、価格変動を利用して利益を得るスペキュレーション(投機)取引というものがあり、今後の価格の上昇を予想して商品を購入し、実際に商品価格相場が上昇して売却した場合、またその正反対の場合には、差額を利益として得ることができる。
現物を持ち寄らずに、紙上や電子的に取引するため市場(いちば)よりも大規模な取引を行なうことが可能で、商品を取引する上での世界的な価格指標となる。
株式市場にはかつて、長期清算取引があったが、この取引は個別株式の3ヶ月以内の3連続限月制の先物取引であった。 現行の先物取引は、第二次世界大戦後のアメリカの制度を見習い、「実物取引」と「清算取引」の区分と踏襲しながら、清算取引については Futures を訳して「先物取引」と呼んでいる。 「実物取引」と「長期清算取引」の中間位置の存在したのが期日が来た後でも、30日以内に限って、受渡し又は差金決済を繰り延べることが可能な「短期清算取引」がある。日歩又は逆日歩とスワップ金利、取引所取引と相対取引などの違いはあるが類似の繰り延べ取引(ロールオーバー制度)として外国為替証拠金取引が存在する。
証拠金取引
先物取引の一般的な特徴として、購入もしくは売却する代金丸ごとの現金は不要で、証拠金のみで取引が出来るというものがある(証拠金取引)。このため、株式の信用取引などと同じように、大きな利益、大きな損失が生じやすい、投資額からみるとハイリスク・ハイリターンな取引。先物取引に関して、想像以上の損失をこうむってしまう投機家が多いのはこのためである。しかし、売買対象の代金丸ごとからみれば、価格変動は実態のある商品の需給に裏付けられているため比較的小さいリスクであるとも言える。
取引方法
前提条件: 現物市場価格と先物市場価格は、常に同一(金利は捨象)
リスクヘッジ
条件 その1
例えば、大規模な農場があったとする。
1. 牧場では牛の飼料にトウモロコシを使っている。
2. トウモロコシは市場価格で購入している。
3. トウモロコシが1ブッシェルあたり3ドル以上になると赤字になる。
4. 年間に100万ブッシェル使用する。
酪農家は、来年のトウモロコシの価格が気になる。もし、来年の価格が3ドルを超えれば、赤字になってしまう。現状のトウモロコシ先物市場ではトウモロコシが2.5ドルである。そこで、酪農家は先物市場でトウモロコシを100万ブッシェル買う。250万ドルの支払であるが、証拠金取引であるため一部を証拠金として納めるだけでよい。受け取るのは「来年決済時点のトウモロコシ100万ブッシェル」である。
一年後、市場のトウモロコシ価格が4ドルになっていた場合
酪農家は、先物市場で買ったトウモロコシを売却する。このことで400万ドルの収入がある。昨年250万ドル支払った分の差額150万ドルと証拠金が返ってくる。差し引き150万ドル利益を得た計算である。一方、実際に飼料とするため現物市場でトウモロコシを購入する。単価4ドルで100万ブッシェル買うため400万ドルの支払である。先ほど、先物市場で得た150万ドルの利益と相殺して、差し引き250万ドルの支払となる。これで事実上、単価を2.5ドルに抑制できたことになる。酪農家が先物取引をしていなければ赤字となっていた。
一年後、市場のトウモロコシ価格が1.5ドルになっていた場合
酪農家は、先物市場で買ったトウモロコシを売却する。このことで150万ドルの収入がある。昨年250ドル万支払った分の差額100万ドルが証拠金から減額されて決済される。差し引き100万ドルの損失である。一方、実際に飼料とするため現物市場でトウモロコシを購入する。単価1.5ドルで100万ブッシェル買うため150万ドルの支払である。先ほど、先物市場で失った100万ドルと合算して、250万ドルの支払となる。これで事実上、単価が2.5ドルになる。酪農家が先物取引をしていなければ、より利益があった。
条件 その2
例えば、大規模な農場があったとする。
1. 農場ではトウモロコシを生産している。
2. トウモロコシは市場価格で売却している。
3. トウモロコシが1ブッシェルあたり2ドル以下になると赤字になる。
4. 年間に100万ブッシェル生産する。
農場経営者は、来年のトウモロコシの価格が気になる。もし、来年の価格が2ドルを下回れば、赤字になってしまう。現状のトウモロコシ先物市場ではトウモロコシが2.5ドルである。そこで、酪農家は先物市場でトウモロコシを100万ブッシェル売る。250万の受け取りであるが、証拠金取引であるため一部を証拠金として納め総額を受け取るわけではない。売却するのは「来年決済時点のトウモロコシ100万ブッシェル」である。
一年後、市場のトウモロコシ価格が4ドルになっていた場合
農場経営者は、先物市場で売ったトウモロコシを買い戻す。このことで400万ドルの支出がある。昨年250万ドル受け取った分の差額150万ドルが証拠金から減額されて返ってくる。差し引き150万ドルの損失である。一方、実際に生産したトウモロコシを現物市場で売却する。単価4ドルで100万ブッシェル売るため400万ドルの受取である。先ほど、先物市場で失った150万ドルの損失と相殺して、差し引き250万ドルの収入となる。これで事実上、単価が2.5ドルになったことになる。農場経営者が先物取引をしていなければもっと収益は多かった。
一年後、市場のトウモロコシ価格が1.5ドルになっていた場合
農場経営者は、先物市場で売ったトウモロコシを買い戻す。このことで150万ドルの支出がある。昨年250万ドル受け取った分の差額100万ドルが証拠金とともに返ってくる。差し引き100万ドルの利益である。一方、実際に生産したトウモロコシを現物市場で売却する。単価1.5ドルで100万ブッシェル売るため150万ドルの収入である。先ほど、先物市場で得た100万ドルと合算して、250万ドルの収入となる。これで事実上、単価が2.5ドルになる。農場経営者が先物取引をしていなければ、赤字であった。
このようにリスクヘッジ目的に先物取引をすることは、より高い利益を求めるためではなく、経営構造を安定化させるために行なう。一年後、価格がどうなるか分からない状況では計画が立たないが、先物取引を行なうことで見通しを立てることができるようになる。
なお、実際の先物取引ではほとんどの場合、期限前に反対売買をすることで差額を決済(差金決済)するため、現物が取引されることは稀である。(現物決済する場合、期限まで決済を待たなければならないため。)
投機
投機家にとっては、先述のリスクヘッジ目的と違い、その商品が経営上重要なわけではない。商品価格を左右するような情報を手に入れ予測することで、先物取引を行い利益を得る。
取引手法はリスクヘッジ取引と同じで、先物の売却・購入をし期限前に反対売買をすることで差金決済する。投機が存在することにより、先物市場の取引規模は増大し流動性が高まる。また、大小様々な情報を価格へ織り込む役目を、結果的に行なっている。これにより、先物市場の有用性が高まる。
一方で、レバレッジを活用した巨額の取引により、価格を吊り上げたりする場合もあり、市場はしばしば混乱する。
種類
先物取引には以下の種類がある。
商品先物取引(商品取引)
金融先物取引
国債先物取引
株価指数先物取引(日経平均先物など)
長期清算取引(1945年8月まで取引されていた国内個別株式の先物取引)
また、類似の取引として外国為替証拠金取引が存在する。